商標権侵害に関するよくあるご相談

商標権の侵害に関して、下記のようなトラブルを抱えている企業様はいらっしゃいませんか?

【商標権を侵害してしまうケース】

  • 他社から「自社が商標登録している製品と名称が酷似している」として使用差し止め及び損害賠償請求を受けた
  • パロディ商品を製造、販売していたところ、パロディ元を製造している企業から商標権の侵害をしているとして使用差し止め請求をうけた
  • 自社のロゴマークが商標権を有しているロゴマークと類似しているとして他社から損害賠償請求を受けた

【商標権を侵害されているケース】

  • 自社ブランドのロゴマークを無断で使用した商品が販売されている
  • 自社の商品・サービスと酷似している名称で他社が営業活動を行っている
  • 自社のロゴマークと類似するデザインのロゴを他社が使用している

このようなトラブルを自社やご自身で解決しようとした場合、なかなか解決しないことや問題が複雑化することで無駄な労力、コストが発生してしまう可能性があります。

そこで検討していただきたいのが弁護士への法律相談です。当事務所には商標権を含む知的財産の専門家である弁理士資格を有し、尚且つ法律の専門家である弁護士資格を有した専門家が在籍しています。お困りごとがありましたら是非ご相談ください。

商標権侵害とは?

まず、商標権とは、事業者が取り扱う自己の商品やサービスなど、事業者の商品及びサービスを他と区別するために使用するロゴやマーク、名称を知的財産として保護し、他事業者に使用させず、独占的かつ排他的に使用することができる権利を指します。

それでは、「商標」とはどのようなものでしょうか。「商標」として認められる要件としては、主に以下のものが挙げられます。

商標とは
  1. 人の知覚によって認識することができるもの
  2. 文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの
    (※平成26年5月14日公布の法律第36号により、動き、ホログラム、音、位置、色彩等が含まれる)
  3. 業として商品を生産し、証明し若しくは譲渡する者がその商品について使用するもの、または、業として役務を提供し若しくは証明する者がその役務について使用するもの

参考:特許庁 商標とは(更新日:2015年11月24日)

商標権侵害が成立する要件

上記の要件を満たす商標について、さらに下記の要件を全て満たす場合に商標権侵害が成立します。

商標権侵害の要件
  1. 商標権の専用権・禁止権が及ぶ範囲内での使用であること
  2. 商標的使用であること

それぞれ詳細をお伝えします。

1.専用権・禁止権が及ぶ範囲内での使用であること

商標権者は、指定商品または指定役務について登録商標の使用をする権利を専有します。この商標の本来的な効力は「専用権」とよばれています。商標権者が登録商標の使用をする権利を専有しますので、当然他者は登録商標を指定商品または指定役務について使用することはできません。

また、登録商標の類似範囲に属するような商標の他人による使用についても、商標権の侵害があったものとみなされます。このような使用を禁止し、または排除する権利は「禁止権」とよばれています。

この「専用権」と「使用権」が及ぶ範囲、つまり他社が無断で登録商標を使用することができない範囲はツ次の図の赤いマスになります。

商標権の及ぶ範囲 (※参考「特許庁 商標権の効力」)

上図のように、基本的には登録商標や指定商品・役務と「同一」、「類似」であると認められた場合に商標権侵害となり得ます。

2.商標的使用であること

仮に登録商標が指定商品・役務において商標権者に無断で表示されていたとしても、その全てが商標権侵害となるわけではありません。商標権は商標に化体した信用を保護するものです。商標には「自他商品・役務識別機能」「出所表示機能」があり、これらの機能によって商品・役務の信用が化体することになります。

そのような商標としての機能を発揮できるような態様での使用は「商標的使用」とよばれています。端的に言えば、自社の商品やサービスであることを示すような態様で使用されていない限り、商標権侵害とはなりません。

「商標的使用」に該当しない使用は商標法に定められていますが、商標的使用とならない使用態様はこれだけにとどまらず、ケースバイケースで判断されることになります。

商標法26条1項

第二十六条 商標権の効力は、次に掲げる商標(他の商標の一部となつているものを含む。)には、及ばない。

 自己の肖像又は自己の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を普通に用いられる方法で表示する商標

 当該指定商品若しくはこれに類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格又は当該指定商品に類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する商標

 当該指定役務若しくはこれに類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格又は当該指定役務に類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する商標

 当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について慣用されている商標

 商品等が当然に備える特徴のうち政令で定めるもののみからなる商標

 前各号に掲げるもののほか、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる態様により使用されていない商標

商標権侵害における罰則

商標権を侵害すると刑事罰の対象となる可能性があり、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金に処するとされています。また、侵害行為を行った人物に加え、当該人物が在籍する法人にも罰金刑を科すという両罰規定が定められております。(商標法第82条)

商標権侵害トラブルの解決のポイントは、トラブル発生直後から迅速かつ適切な対応をとることに尽きます。
商標権侵害トラブルは自社の利益損失のリスク、又は他社の利益を逸失及び損害賠償を支払うリスクを孕んでいます。初期対応は自社で対応しようとする企業様をよく見受けますが、想定以上の時間と労力が発生し、結果として高額の損害賠償を支払うことになってしまったケースは数知れません。
一方、専門家である弁護士にトラブル発生直後からご相談していただくことで、主に下記のメリットを受けることができます。

商標権侵害の警告を受けた場合の対処方法

他社から商標権侵害を主張する警告を受けた場合は、主に下記の対応をとることになります。

商標権侵害警告時の対処方法
  1. 他社からの警告内容の正当性をチェック
  2. (正当性が無いと判断した場合、)警告元への反論内容の整理
  3. (正当性があると判断した場合、)該当する商標の使用停止及び損害拡大の防止措置

他社に損害を与えている可能性もあることから、自社の商標権を侵害された場合以上に、迅速かつ適切な判断をし、解決を図る必要があります。

警告を受けた時点で速やかに弁護士へ相談し、今後の対応における方向性を定めることが重要です。

商標権の侵害における相談を弁護士に依頼するメリット

商標権侵害トラブルの解決のポイントは、トラブル発生直後から迅速かつ適切な対応をとることに尽きます。

商標権侵害トラブルは自社の利益損失のリスク、又は他社に損害を与え、その賠償を迫られるリスクを孕んでいます。初動時、自社で初期対応をする企業様をよく見受けますが、想定以上の時間と労力が発生し、結果として高額の損害賠償を支払うことになってしまったケースは数知れません。

一方、専門家である弁護士にトラブル発生直後からご相談していただくことで、主に下記のメリットを受けることができます。

弁護士に依頼するメリット
  • 解決までに必要な労力を削減することが可能
  • 商標権侵害に該当するか正確かつ迅速に判断することが可能
  • これまでの知見から、最適な解決に向けた戦略策定が可能

まずは弁護士に相談し、解決に向けた今後の方針を定めることを推奨しております。

当事務所の強み

当事務所は弁護士と弁理士の資格を有した専門家が、開業当初から著作権を含む知的財産権分野における法的サポートを行っており、これまで100件以上のご相談に対応して参りました。中小企業から大企業、幅広い業種の企業様のトラブル対応を行った経験から、ご相談者様の状況に合わせた最適なご提案を差し上げます。そして、当事務所は最短でお問い合わせ当日にお打ち合わせが可能です。弊所へのご来訪、貴社へのお伺い、ネット会議や電話によるご相談、いずれも可能です。ご希望に合わせた方法で迅速に解決するようサポートさせていただきます。

当事務所の解決事例

【商標権を侵害してしまったケース】

商品が他社の登録商標を侵害していると警告書が届いた(輸入販売)

弁護士依頼前
依頼人が販売する商品に付された商標が相手方の登録商標に類似しているとして、販売停止及び損害賠償金の支払いを求める警告書が届きました。
弁護士依頼後
問題となる登録商標とクライアント商標の類似性を検討したところ、非類似ともいい難く、相手方の商標権を侵害している可能性が高いと判断しました。
事業におけるインパクトが小さかったので、販売停止と和解金支払いを主な内容とする和解に向けて交渉した結果、在庫処分と少額の和解金支払いによって解決することができました。

【商標権を侵害されたケース】

自社の登録商標に類似する店名の飲食店に、店名の使用をやめさせたい(飲食業)

弁護士依頼前
飲食店を経営されているクライアント様が、保有する登録商標に類似する店名を付した飲食店を発見したため、使用の停止を請求することにしました。
弁護士依頼後
店名の使用の停止と、解決金の支払いを内容とする和解に至った。相手方が店名と同時に業態までも変更したのを確認し、本件は完了しました。

弁護士費用

サポート内容費用
初回相談無料
顧問契約5万円/10万円/15万円
(税別)
経済的利益着手金報酬金
300万円以下の部分8%16%
300万円を超え、3,000万円以下の部分5%10%
3,000万円を超え、3億円以下の部分3%6%
3億円を越える部分2%4%
(税別)

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